気がつけば今日もカフェ

おいしい、ヘルシーが好きな三十路女のカフェめぐり日記。気ままに綴ってゆきます。

いのちをつなぐ大地のおやつ⚫天然滋味KAゑMON

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小野の隠れ家カフェ「天然滋味KAゑMON」。
数年前から気になっていて、今年3月にやっと初訪問。それ以来通いつめてしまっている、大好きなカフェです。


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農業を営む店主さんが、自宅横にある築100年の納屋を改装してオープン。今年で8周年を迎えます。



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外観は普通の民家のようですが、引き戸を開けた瞬間、なんだか違う世界に来たような雰囲気。木のぬくもりに包まれ、時間がゆるやかに流れます。



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農薬や肥料に頼らない、自然の力をいかした自然栽培という農法で、お米や小麦、野菜、小豆などを育てておられる店主さん。



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カフェでは、自ら大切に育てた素材を使ったお菓子などを提供されています。



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このお店を知ったきっかけの玄米タルト。飲みものは、デトックス効果のある野草茶 ビワ茶。

タルト台には小麦全粒粉、生地には玄米粉が使ってあり、さっくり、プチプチ、優しい甘さ。大切に育てられた食材で作られているのだと思うと、ゆっくり、じっくり、噛みしめたくなりますね。
添えられたクリームチーズも自家製です。



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野草茶はほかに、よもぎ茶とすぎな茶があり、こちらもそれぞれうれしい効能が。
しかも、この野草も無農薬無肥料のもの。



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こちらは、自家製あいすくりん。
ミルク、紅茶、くるみなど数種類ありますが、私が選んだのは、あずき。そう、あずきあんがのっているのです!長期発酵ヨーグルトなるものがブレンドしてあり、さっぱりしたあと味がうれしい。



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お気に入りのミルクチャイのプリンと、ココア。
ぷるぷるのプリンに、シナモンのいい香り。底にはつぶあんが入っているので、混ぜていただきます。そう、あんこが入っているのです!



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混ぜたらこんな感じ。あっさりした甘さのあんこは、小豆の粒の形が残っていて、あ〜小豆食べてるわ〜って思える食感がたまらない。

このあんこが本当においしくて、ひと口ひと口が至福の味。あんこ好きという店主さんとのあんこの話も楽しいのです。

そして、無糖なのにほんのり甘いココア。シロップがついていますが、私は入れなくても十分でした。

コーヒーがおいしいというカフェは数あれど、ココアはどちらかというと脇役。実はコーヒーが飲めない私は断然ココア派。こんなふうに丁寧にココアを入れてくれるお店に出あえると、とってもうれしい。



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そしてこちらは、唯一のランチメニュー オーガニックカリィ。
からいものが苦手な私。カレーを売りにしているカフェは多いのですが、からいというイメージが先行してなかなか食べられませんでした。でも、ここのカレーはからくない!ていうか、甘い!

インド料理店を営むお知り合いに教わったというこだわりっぷり。野菜は玉ねぎのみ。ハーブやカカオなどの隠し味が入っているからか、コクがあってフルーティ。



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カレーと言えばナンのイメージですが、ここではチャパティ。小麦全粒粉を使ったチャパティは、噛めば噛むほど味が出てきます。半分にちぎって、中にカレーやサラダをお好きに挟んでくださいとのこと。あ、これおいしいわ〜。

お米は六分づきで食べやすく、店主さんいわく、このカレーはごはんを食べてもらうためのカレーで、メインはお米だそう(笑)でもほんと、丹精こめて育てたお米だからこそ、そう思われるのでしょうね。

クリームチーズと、香ばしい六条麦茶もついてます。



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そしてそして、見た目も夏らしいハッカの炭酸水。
(ここでもプリン登場です)
ハッカのさわやかな香りと優しいシュワシュワに、元気をもらえます。


テイクアウトの焼き菓子もずらり。

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イートインもできるスコーン。ほろほろとやわらかな口あたりですが、素材をしっかり味わえる存在感ハンパないおやつ。


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マドレーヌ(上)とサブレ(下左)。サブレのざっくりした食感がやみつきになり、家族へのおみやげに買ったのに自分で食べてしまうこともしばしば。


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こんなジャムもあります。



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そうそう、看板には三日月と満月が描かれていて、店内にはこれと同じ置きものが。


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なんで月なんだろう?

お聞きすると、月は農業と深い関わりがあるのだとか。月の満ち欠けがひとの体調に影響を与えるように、植物の成長にも関係するため、農業は昔から月齢のリズムを利用して行われてきたそう。
自然の摂理に従って生きる、ということですね。



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カフェで提供しているお菓子は、おやつというより、農産物と同じ“いのちをつなぐ食べもの”という思いで作っているという店主さん。
控えめな印象ですが、素材やつくるものに真摯に向き合われていて、ポリシーを持っていらっしゃるのだなあと、しみじみ感じます。

だから、「KAゑMON」のお菓子は何度も食べたくなるのかな?


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というのも、どんなものでも、はじめて食べたときがいちばんおいしいですよね。で、好きだから何度も食べるし、いつ食べてもおいしいけど、はじめての感動はやっぱり味わえない気がするんです。

でも、ここのおやつは、食べれば食べるほどおいしい!と思わせてくれる。

もちろんはじめて食べたときも感動しましたが、不思議なことに、2回3回と食べるほどにおいしいと感じるんです。素材の味が生きているって、こういうことなんだなと実感。まさに天然滋味。



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しっとりと流れるジャズが心地よく、つい長居してしまいそうに。


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冬にはからだの芯まであたためてくれる薪ストーブ。


2階はこんな感じ。

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窓から射しこむ自然光が、空間を優しく色づけしています。あの奥の席で、本を読みながらゆったり過ごすのもいいですね。



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食べものだけでなく、調度品や照明、統一されたシンプルな食器類など、随所にセンスのよさが光ります。



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素朴だけれど味わい深い。
こんなステキなカフェ、なんでもっと早くに行かなかったんだろう・・・。でもきっと、今がそのタイミングだったんでしょうね。


語りたいことがたくさんあって、ついつい長い記事になってしまいました。最後までおつきあいくださってありがとうございます。



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カウンターの、このでっぱりがなんとなく好き。




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天然滋味KAゑMON
小野市黍田町890
☎︎0794-63-3359
12:00から18:00まで
木曜定休